建設リサイクル法は2002年5月から施行された法律で、資源の有効利用や廃棄物の適正処理を推進する目的で、建設廃棄物の分別やリサイクルなどを定めています。

建設業において廃棄物の排出量が特に多いのは、解体工事です。

また、解体工事をするには、建設リサイクル法によって解体工事登録が義務づけられていることもあり、解体工事業者にとって建設リサイクル法の知識は必須です。

この記事では、建設リサイクル法の知識はもちろん、建設リサイクル法で定められている義務について分かりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

建設リサイクル法とは?

建設リサイクル法の正式名所は「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」です。

その名のとおり、資源の有効活用や廃棄物の適正処理を促進する目的で、解体工事現場などでの分別解体やリサイクルなどが規定されています。

また、工事の発注者や元請業者などの契約手続きなども規定されています。

 

建設リサイクル法の対象となる工事

建設リサイクル法は、※一定規模以上の工事に関して以下の4つの特定建設資材を用いた場合、これら特定建設資材を分別しながら、解体工事や施工をする義務を定めています。

  • コンクリート塊
  • コンクリート及び鉄から成る建設資材(プレキャスト鉄筋コンクリート版等)
  • 木材
  • アスファルト・コンクリート 塊

また、分別された特定建設資材は、再資源化 = 資材や原材料として利用できる状態にしなければなりません。

分別解体とは、「解体工事を行いつつ分別すること」、つまり、解体工事と特定建設資材の分別を同時に行う必要があります。

いったんすべて解体をしてから(いわゆるミンチ解体)、別の場所で分別することは認められません。

 

※出典:環境省ホームページ「建設リサイクル法:廃棄物の適正処理とリサイクルの推進に向けて」より抜粋

 

※一定規模以上の工事とは?

特定建設資材の分別と再資源化の対象となる建設工事は、工事の種類や床面積などに基づき、次のとおりに定められています。

1、建築物の解体工事の場合は、床面積80平方メートル以上

2、建築物の新築または増築工事の場合は、床面積500平方メートル以上

3、建築物の修繕・模様替え工事の場合は、請負代金が1億円以上

4、建築物以外の工作物の解体または新築工事の場合は、請負代金が500万円以上

 

届出が必要

建設リサイクル法の対象となる工事を施工するには、工事着手の7日前までに、都道府県知事に対して届出が必要になります。

この届出は受注者ではなく、発注者がすることになります。

なお、委任状があれば、受注者(工事をする人)が代理で届出ることも可能です。

 

建設リサイクル法の手続きの流れ

建設リサイクル法の手続きの流れは以下の順に進めていくことになります。

1、元請業者から発注者への事前説明

元請業者は発注者に対し、分別解体等の計画した書面を交付して説明します。

2、発注者との契約

発注者が元請業者とかわす契約書面においては、分別解体等の方法、費用、特定建設資材廃棄物の処分先等を明記する必要があります。

3、事前届出

発注者は工事着手の7日前までに、分別解体等の計画等について都道府県知事に届け出ます。

4、告知

元請業者は、他の建設業者に下請させる場合には、下請業者に都道府県知事への届出事項を告知します。

5、下請業者との契約

元請業者が下請業者とかわす契約書面においては、分別解体等の方法、費用などを明記する必要があります。

6、分別解体・リサイクル等の実施

分別解体等を実施する際には以下のことをする必要があります。

  • 解体工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所に標識を掲示します。
  • 解体工事の技術上の管理をつかさどる技術管理者を選任し、施工管理します。

また、リサイクル等も実施しなければなりません。

7、報告

元請業者はリサイクル等が完了した時は、発注者に対して書面でその旨を報告するともに、リサイクル等の実施状況に関する記録を作成し、保存します。

 

解体工事業の登録が必要

解体工事を行うには、営業区域を管轄する都道府県知事の登録を受ける必要があります。

また、技術管理者の配置も必要になります。

なお、請負金額が500万円以上の解体工事を請負うには、解体工事の登録ではなく、建設業許可が必要になります。

許可業種は、「解体工事業」、「土木工事業」、「建設工事業」となります。

※平成28年6月1日時点で、「とび・土工工事業」の建設業許可を取得している事業者は、平成31年5月末までは「とび・土工工事業」でも500万円以上の解体工事を行うことができます。

 

まとめ

いかがでしたか?

特定建設資材の再資源化率は、すべて90%を超えており、非常に高い水準を維持しています。

一定規模以上の解体工事および新築工事に該当し、その工事に特定建設資材が含まれている場合、大まかに言えば次のことが必要ということをお話ししました。

  • 工事着手の7日前までに、都道府県知事に対して届出・・・発注者
  • 廃棄物の分別と再資源化(リサイクル)・・・・受注者

再資源化(リサイクル)は受注者が行うことにはりますが、もちろん受注者自身が行う必要はなく、産廃の処理業者に委託することも可能です。

また、再資源化(リサイクル)が完了したときは、書面で発注者への報告が必要になることも忘れないでください。